コミュニティーガスとは
地域コミュニティー密着のエネルギーサービス
コミュニティーガス(簡易ガス)とは、容器(ボンベ)にLPガスを充填して各戸ごとに取り付ける「供給方式」ではなく、簡易タイプのガス発生設備でガスを発させ、LPガスを導管で供給する「導管供給方式」のことを指します。
一般の都市ガス供給区域外のいわゆる郊外住宅団地において、団地内に設置した特定ガス発生設備を中心に、小規模な導管網で団地内にガスを供給します。
このコミュニティーガス事業は、ひとつの団地内において70戸以上のガス消費者に対し、一般ガス事業と同様に導管でガスを供給する公益事業です。これは団地という地域コミュニティー密着のエネルギーサービスと言えます。
コミュニティーガス4つのメリット
1.小規模な需要にすぐに対応できる
コミュニティーガスは、先述したように団地など利用場所の近くに大型ボンベで設備を作り、そこからガス管を経由し各消費者にガスを供給します。
設備を作るにしてもそれほど大規模ではなく日数もかからないので、需要があればすぐに設置対応することも可能です。
2.災害時でも迅速に復旧できる
災害が起きて設備が壊れたとしても、設備自体が大規模ではないため復旧も早いのです。
液化石油ガスもタンクローリーなどで運び、すぐに補充出来ます。各消費者までのガス管も短いので点検も早く終わり、迅速な復旧ができます。
3.二酸化炭素の排出が少ない
液化石油ガスは、ガソリンや灯油よりも二酸化炭素の発生量が少なく、環境に優しいガスです。
プロパンやブタンを主成分とし、炭素と水素だけで出来た炭化水素であるため、窒息するほどに部屋に充満しなければ人体に有害ではありません。ただし、火災には注意が必要です。
しかも、出荷時点で不純物の濃度が基準値以下になるように調節されているため、ススなどの有害物質もほとんど出ません。
ただし、不完全燃焼を起こすと害のある一酸化炭素が発生するため注意が必要です。
4.ガス設備の設置費用が安い
コミュニティーガス事業を行う場合、利用者の近くに小規模な設備を設置すれば良いため、それほど設備費用もかかりません。
事業所などの場合は、屋上に大型ガスボンベを設置して利用するところもあります。